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大阪府立健康科学センターってどんなところ?

所長挨拶

健康科学という概念については、筑波大学名誉教授で大阪府立健康科学センター顧問である小町喜男先生が、1989 年の第48回日本公衆衛生学会の学会長講演において、わが国ではじめて提唱されました。
そのなかで、健康科学とは、健康づくりに関するあらゆる情報を収集し、これを整理し、理論的なものとして、普遍的な法則を見いだし、その結果をもとに行政機関、医療機関、住民組織と一体となって、予防対策の方法についてのノウハウの開発と蓄積を行う学問であるとしています。

その具体的内容は、

  • 1,若年者から老年者に至る健康像の把握
  • 2,地域や環境要因の特性把握
  • 3,医療、社会保障の実態把握、など地域に密着して正確な地域診断を行い、これをもとに
  • 4,栄養と健康の基礎的な検討
  • 5,労働を含む身体活動や精神的ストレスと健康の関連
  • 6,医療、社会保障の社会、経済的検討

などの実際的な諸問題を科学的に解明することを目標にし、これらに関する基礎的な研究を行うとしています。

センターは、大阪府における健康科学の一大拠点として、2001 年に設立されました。以降、地域住民や企業勤務者を対象にした疫学研究の成果をもとに行政機関、医療機関、大学などの関連分野の諸機関と協働して府民の健康増進に努めてきました。
2008 年4月1日から、老人保健法が廃止され、新たに制定された高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて、メタボリックシンドロームを中心とした特定健診・特定保健指導がスタートしました。この制度には多くの問題点があることがすでに指摘されています。私たちは、生活習慣病の予防は全国一律の方法ではなく、地域特性をしっかりと把握した上で対策を講じることが重要だと考えています。
センターでは、今後も府民の健康実態を正確に把握し、大阪府における保健行政のシンクタンクとしての役割を担い、関係機関と協働して、科学的根拠に基づいた効果的・効率的な予防対策を実践するとともにその評価を行っていきたいと考えています。

平成20年1月、愛媛大学医学部長から就任されました小西正光前所長は、「健康科学センター」の名前を府民により知ってもらい、「健康科学」を広めるためセンター運営全体に指導力を発揮されましたが、志半ばに病に倒れ、平成21年7月4日に逝去されました。
職員一同、その志を引き継ぎ、新たな決意のもと、府民の健康増進の支援に努めてまいります。

大阪府立健康科学センター

所長 石川善紀