

心臓は、「心筋」という筋肉でできています。心筋は他の筋肉と同様に血液から酸素や栄養分を受け取って活動します。動脈硬化で心臓の血管(冠動脈)が狭くなるなど、何らかの理由で血液の供給が滞ると、心筋が十分な酸素や栄養分を受け取れなくなり、様々な症状が発生します。これが虚血性心疾患です。 虚血性心疾患には、一時的に血液の供給が不足して起こる「狭心症」や血液の供給が長時途絶することで心筋が壊死を起こす「心筋梗塞」などがあります。血液の供給が不足する原因としては、動脈硬化や、ストレスなどにより血液が攣縮(痙攣を起こして収縮)することなどがあります。 虚血性心疾患の症状としては、左前胸部の胸痛や胸部圧迫感が一般的ですが、特に左肩痛、左上腕痛、背部痛、咽頭不快など様々な症状が出ることがあります。また、不整脈が虚血性心疾患の症状として発生することもあります。

生活習慣病の予防には,よい生活習慣が大切です。ここでは、虚血性心疾患(「心筋梗塞」や「狭心症」など、心臓を養っている血管が詰まったり、狭くなったりする病気)と関連の深い生活習慣についてまとめました。「ちょっとチェック!」のコーナーで、実行している項目が多いほどよい生活習慣といえます。
運動の習慣を身につけることは、低HDLコレステロール血症、高コレステロール血症、高血圧、肥満などを防ぎ、虚血性心疾患を予防するために大切なことです。
右のグラフで、身体活動量が少ない人ほど虚血性心疾患にかかりやすいことがわかります。(大阪府立成人病センター集団検診第一部)
発症の相対危険度とは、身体活動量の多い人からの発症危険度を1とするとそれに比べて何倍虚血性心疾患にかかりやすいかを示したものです。

注)主治医より運動を制限されている人はその指示に従ってください。
■ 定期的な運動(1回30分以上を週2回以上)を行っている。
■ 毎日続けて20分以上歩いている。あるいは1日平均して1万歩以上歩いている。
■ エレベーターやエスカレーターより階段を多く使うようにしている。
■ 仕事など活動している時間帯では、座っている時間より立っている時間が多い。
■ 1km程度の距離は乗り物を使わずできるだけ歩くようにしている。
喫煙は、虚血性心疾患のもとになります。禁煙しましょう。

(大阪府立成人病センター集団検診第一部)
喫煙本数が多い人ほど虚血性心疾患にかかりやすいことがわかります。
飲酒は、適度(1日1~2合)ならば虚血性心疾患の予防になります。ただし、飲みすぎは肝臓病、高血圧などの病気のもとになるのでいけません。(「節酒」、「脂肪肝について」、「肝炎」参考)

(大阪府立成人病センター集団検診第一部)
注)主治医より飲酒を控えるように言われている場合は、その指示に従ってください。普段あまり飲酒しない人は無理に飲酒量を増やさないで下さい。
適度の飲酒は虚血性心疾患の予防につながるこ
とがわかります。

虚血性心疾患のもとになる高コレステロール血症や肥満の予防には、食品中の脂肪の「量」と「質」を考えてとることが必要です。
総コレステロール値が高いほど虚血性心疾患にかかりやすいことがわかります。


ただし、どちらもとりすぎは肥満のもと!
■ 脂の多い肉、皮つきの鶏肉、肉の加工品(ベーコン、ソーセージなど)を控え、赤身の肉にしている。
■ 洋菓子、スナック、バターが入ったパン(クロワッサン、デニッシュパンなど)を控えている。
■ 大豆製品(豆腐、納豆、煮豆)を毎日とるようにしている。
エネルギー(カロリー)のとりすぎは、肥満を招き、高血圧、高血糖、高コレステロール血症、低HDLコレステロール血症など虚血性心疾患につながる病気のもとです。血圧が高い人ほど虚血性心疾患にかかりやすいことがわかります。


■ 食事は1日3食規則正しくとっている。
■ 食事はよく噛み、腹八分目にしている。
■ 高カロリーの食品をとりすぎないようにしている。
■ 夕食は夜10時までに済ませている。
■ 夕食が済んでから寝るまでの間に飲んだり食べたりしない。