

ドックなどで実施される健診を写真を基に解説します。

動脈硬化が進むと、血管の壁にカルシウムが沈着していきます(石灰化)。
心臓の冠動脈の石灰化が進んでいる場合は、動脈硬化のため血管が狭くなっている可能性があり、
将来的に、心筋梗塞や狭心症などの病気が起こる危険が高いと考えられます。同じように、脳内のおおもとの動脈に石灰化があれば、脳梗塞や脳虚血性発作が起こりやすくなります。
大阪府立健康科学センターでは、㈱東芝社製のマルチスライスエックス線CT装置を導入しています。
脳CT検査では、1mmスライスの画像を得ることができます。心臓CT検査では、1曝射で複数の画像を得ることができるため、15秒ほどの息止めで検査することができます。
この特徴を生かして動脈の壁の石灰化を早期の段階から、わずか数十秒の短時間で、苦痛無く発見することができます。
★下の写真は、当センターで脳・心臓CT検査を行っている様子です。

脳CT検査
脳内のおおもとの動脈の石灰化量(動脈硬化の進み具合)を調べます。
石灰化が多く見られる場合は、脳梗塞や一過性脳虚血性発作の危険が高くなります。
また、自覚のない無症候性脳梗塞の有無も調べます。

赤丸で囲ったところの血管に石灰化が見られます。
心臓CT検査
心臓に血液を供給する冠動脈に石灰化が多く見られる場合は、心筋梗塞や狭心症などの危険が高くなります。

赤丸で囲ったところの血管に石灰化が見られます。
検査時間と被ばく線
脳CTの検査時間はポジショニング約3分、撮影は約30秒です。
心臓CTの検査時間はポジショニング約2分、撮影は3回行いますが、トータルで約20秒です。
当センターの被ばく線量は脳CT検査約2.0mSv、心臓CT検査約4.0mSvです。
一般的に胸部一般撮影約0.05mSv、胃の造影検査約4mSv、大腸の造影検査約8mSv、CTによる冠動脈造影(診断目的)5~10mSv、PET-CT検査では6~10mSv程度の被ばく線量です。
また、1人あたりの世界平均の自然放射線量は年間約2.4mSv、東京~ニューヨーク間航空機往復旅行では約0.19mSvとなっています。
異常が見つかったらどうすればよいのでしょう
石灰化の量が多い場合は、血管の狭窄をさらにくわしく調べるために、造影検査などを行う方がよいと考えられます。
石灰化量が少ない場合でも、高血圧、高コレステロール、糖尿病、喫煙など動脈硬化を進める原因をお持ちの方は、適切な治療や日常生活上の注意が必要です。
この機会に、心臓と脳のCT検査をぜひお受けください。